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住所地特例制度とは|介護保険・医療保険・障害福祉・生活保護

施設へ転居しても、元の自治体が担当を続けることがあります

「住所地特例」は、施設が多い自治体だけに保険給付の負担が集中しないようにする仕組みです。対象施設へ転居して住民票を移した後も、入所前の市区町村や広域連合が保険者として担当を続ける場合があります。

ただし、介護保険・国民健康保険・後期高齢者医療で、対象となる施設や手続きは同じではありません。障害福祉と生活保護には、目的の似た別の仕組みがあります。

大切な点:住所地特例は「住民票を移さなくてよい制度」ではありません。生活の本拠が施設へ変わる場合は、原則として住民票の異動が必要です。住民票の住所と、保険や給付を担当する自治体は分けて確認します。

制度ごとの違いを先に確認

分野 正式な呼び方 何が続くのか 主な確認先
介護保険 住所地特例 入所前の市区町村が介護保険者を続ける 市区町村の介護保険担当
国民健康保険 住所地特例 入院・入所前の市区町村国保が続く 市区町村の国保担当
後期高齢者医療 住所地特例 入院・入所前の広域連合が続く 市区町村窓口・広域連合
障害福祉 居住地特例 入所前の市区町村が支給決定を行う場合がある 障害福祉担当
生活保護 保護の実施機関についての特例 どの福祉事務所等が保護を実施するかを定める 福祉事務所・生活支援担当

介護保険の住所地特例

主な対象

介護保険施設など

指定介護老人福祉施設(定員30人以上の特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護医療院、対象となる有料老人ホーム・軽費老人ホーム、措置による養護老人ホームなどです。

注意

名称だけでは判断できません

地域密着型の施設、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、一部のサービス付き高齢者向け住宅などは扱いが異なります。「特養」「有料老人ホーム」という名称だけで決めず、施設と自治体へ確認してください。

他市区町村の対象施設へ転居し、その施設所在地へ住所を移した場合、原則として最初の対象施設へ入る直前の市区町村が引き続き保険者になります。対象施設から別の対象施設へ続けて移る場合も、元の保険者が続くことがあります。

一方、対象施設を退所して一般住宅へ移る場合などは、住所地特例が終了し、新しい住所地の市区町村へ切り替わるのが基本です。開始・継続・終了の届出について、転出前と施設所在地の両方へ確認しましょう。

国民健康保険・後期高齢者医療

国民健康保険

病院・診療所への入院、一定の児童福祉施設・障害者支援施設、養護老人ホーム・特別養護老人ホームへの措置入所、介護保険の対象施設など、介護保険より対象範囲が広い制度です。

後期高齢者医療

対象となる病院・施設へ都道府県を越えて移る場合も、入院・入所前の後期高齢者医療広域連合が担当を続けることがあります。国保の住所地特例中に75歳になった場合は、従前住所地の広域連合へ引き継がれる仕組みがあります。

介護保険と医療保険は別制度です。同じ人でも、介護保険者と医療保険の担当が必ず同じになるとは限りません。資格確認書等の扱いを含め、医療保険の窓口にも別途確認してください。

障害福祉と生活保護は別の制度名です

障害福祉

「居住地特例」

障害者支援施設、共同生活援助の住居など一定の場所へ移った場合に、入所前の市区町村が障害福祉サービスの支給決定を行うことがあります。介護保険では対象外のグループホームでも、障害福祉では対象になることがあり、混同できません。

生活保護

「保護の実施機関についての特例」

通常は居住地または現在地をもとに実施責任を決めますが、一定の施設へ入所・入居する場合は、入所前の福祉事務所等が引き続き担当することがあります。保険資格を残す制度ではありません。

入所・転居前に確認する5つのこと

  1. 施設の正式名称、サービス種別、指定の種類
  2. 入所が契約か、行政の措置によるものか
  3. 現在加入している介護保険・医療保険と保険者
  4. 住民票を移す日、入所日、前の施設を退所する日
  5. 対象施設から対象施設への移動か、一般住宅への転居か

施設から自治体へ連絡される場合でも、ご本人・世帯主等の届出が不要になるとは限りません。介護保険では、適用開始や対象施設間の住所変更について14日以内の届出が必要となる場合があります。入所前に必要書類と提出先を確認してください。

よくある質問

住民票を元の住所に残せば、住所地特例になりますか?

住所地特例は、対象施設所在地へ住民票を移した場合に保険者等を継続させる仕組みです。住民票を残すこと自体を住所地特例とはいいません。実際の生活の本拠に沿って住民票手続きを確認してください。

対象施設から別の対象施設へ移ると、保険者は変わりますか?

連続して対象施設へ移る場合は、最初の対象施設へ入る前の保険者が続くことがあります。間に一般住宅での生活を挟むか、転居先が対象施設かで判断が変わります。

横浜市内で区だけが変わる場合も住所地特例ですか?

横浜市では区が変わっても保険者は横浜市です。住所地特例は、原則として市区町村を越えて対象施設へ転居する場面で問題になります。ただし住所・資格の変更手続きは必要です。

施設が対象か分からないときは?

施設へ「介護保険・国保・後期高齢者医療の住所地特例の対象か」を確認し、転出前と施設所在地の各担当窓口へ、施設名・入所日・転居日を伝えて確認してください。

施設入所と介護サービスの準備を一緒に確認します

施設入所に伴う介護保険の手続きや、ケアプラン・サービス調整について分からないことがある方はご相談ください。住所地特例の正式な資格判定は、市区町村の担当窓口が行います。

お問い合わせページへ

公的資料・確認情報

本記事は2026年7月29日現在の現行制度をもとにしています。2026年6月成立の改正法には将来施行される変更が含まれますが、未施行の範囲は現行制度に含めていません。個別の適用は自治体の担当窓口へご確認ください。