2027年度からの見直しは、「決まったこと」と「検討中のこと」があります
2026年6月25日に介護保険法を含む改正法が成立しました。一方、2割負担となる所得基準など、2027年度の第10期介護保険事業計画が始まる前まで検討が続く内容もあります。
現在利用している介護サービスや自己負担が、すべての方について直ちに変わるわけではありません。このページでは、現在地を3つに分けて説明します。
法律が成立
地域の支援体制、有料老人ホームの登録制度、ケアマネジャー資格更新の仕組みなどが改正されます。
2026年度の取組
処遇改善加算の拡充や、介護情報基盤の段階的な利用開始が進んでいます。
負担の基準など
2割負担となる所得基準などは、2026年7月29日現在、最終決定していません。
成立した改正法で利用者負担が盛り込まれたのは、一定の有料老人ホームを登録制とし、その入居者向けに新設される「登録施設介護支援」です。一般の在宅ケアプランが一律有料になったわけではありません。
すでに決まった主な見直し
| 項目 | 決まった方向 | ご本人・ご家族に関係する点 |
|---|---|---|
| 地域の介護サービス | 中山間・人口減少地域で、人員配置やサービス評価を地域の実情に合わせる「特定地域サービス」等を設けます。 | 地域でサービスを続けるための仕組みです。具体的な対象地域や提供方法は今後示されます。 |
| 一定の有料老人ホーム | 中重度の要介護者を受け入れる一定の有料老人ホームに登録制度を導入し、「登録施設介護支援」を新設します。 | 登録施設介護支援には利用者負担が設けられます。対象施設、金額、開始時期などの詳細確認が必要です。 |
| ケアマネジャー資格 | 研修受講を要件とする介護支援専門員証の更新の仕組みを廃止し、法定研修を見直します。 | ケアマネジャー資格の制度変更であり、現在の担当ケアマネジャーとの契約が直ちに変わるものではありません。 |
| 介護保険事業計画 | 介護サービス量の中長期推計や医療・介護連携を計画へ反映します。 | 地域の人口やサービス需要に応じた提供体制づくりに関係します。 |
| 被保険者証・資格確認 | 介護サービス利用時等の電子資格確認など、介護被保険者証に関する仕組みを見直します。 | 利用方法や開始時期は段階的に案内されます。現時点で保険証を自己判断で処分しないでください。 |
改正法の施行日は原則2027年4月1日ですが、公布後1年6か月・2年・3年以内の政令で定める日から始まる項目もあります。「2027年4月1日にすべて同時に変わる」わけではありません。
2026年度にすでに始まっていること
処遇改善加算の拡充
令和8年度介護報酬改定により、2026年6月から介護職員等処遇改善加算が拡充されました。実際の賃金改善額は、職種や事業所の算定状況などで異なります。
介護情報基盤
2026年4月から、準備が整った自治体で段階的に利用が始まりました。当初利用できる機能は限定され、全国での本格運用は2028年4月が目標です。
経営情報の報告
介護事業者の収益・費用等を報告する制度は2024年4月に創設されました。年間の介護サービス対価が100万円以下の場合などは対象外で、職種別給与は任意報告です。
まだ決まっていないこと
2割負担となる所得基準
介護サービスの自己負担が2割となる「一定以上所得」の基準は、配慮措置を含めて検討が続いています。第10期が始まる2027年度前までに結論を得る方針ですが、2026年7月29日現在、新しい所得基準は決まっていません。
自治体ごとの保険料とサービス体制
65歳以上の介護保険料は、市区町村が第10期介護保険事業計画に基づいて定めます。横浜市を含む各自治体の保険料や具体的なサービス体制は、自治体の正式発表を確認する必要があります。
ご本人・ご家族への影響
- 今すぐ新しい申請が必要と公表されたわけではありません。
- 現在使っているサービスが一律に減ると決まったわけではありません。
- 変更が正式に決まった場合は、対象者、開始日、負担額、経過措置が国や自治体から案内されます。
- ニュースの見出しだけで判断せず、厚生労働省とお住まいの自治体の案内を確認してください。
よくある質問
2027年度から、すべての人の自己負担が増えますか?
いいえ。すべての利用者の負担が増えると決まったわけではありません。2割負担の所得基準などは検討中です。
一般のケアプラン作成が有料になるのですか?
一般の居宅介護支援のケアプラン作成は、現在も利用者負担なしです。改正法の「登録施設介護支援」は、登録対象となる一定の有料老人ホームの入居者向けに新設される別の仕組みです。
今サービスを利用している人に、新しい手続きは必要ですか?
制度見直しに備えて、現時点で一律に新しい申請を行う必要があるとは公表されていません。正式な変更が決まった場合は、市区町村や担当ケアマネジャーからの案内を確認してください。
介護保険料も2027年度に変わりますか?
65歳以上の介護保険料は、市区町村が第10期計画に基づいて定めます。お住まいの自治体が公表する金額をご確認ください。
制度改正で、今のサービスや費用が変わるか心配な方へ
制度改正のニュースで「今のサービスは減るのか」「自己負担は増えるのか」「新しい手続きは必要か」と心配な方へ。現在の制度と正式に決まった変更を分けて、相談内容に合わせてご案内します。
公的資料・記事の基準日
本記事は2026年7月29日時点で公表されている一次資料に基づく一般向け解説です。検討中の事項は決定ではありません。対象者、開始時期、負担額、経過措置は、厚生労働省および市区町村の正式な案内をご確認ください。個別のサービス利用や費用は、お住まいの市区町村または担当ケアマネジャーへご相談ください。